オートガイドの導入
注意:本稿は2018.11.20時点の状況に基づいて記載しています。
機材やアプリなどの仕様は度々変更されているようです。
記載内容を参考にされる場合は、最新の状況を御確認下さい。
<構成検討> <RasPi構築> <PHD2のセットアップ>
<INDIのセットアップ> <初動編>
オートガイドとは
赤道儀は天体の日周運動を追尾してくれますが、僅かにズレを生じます。
オートガイドは、このズレををカメラで捉えてコンピュータを使って補正
する装置です。
装置の構成はおおよそ、ガイド鏡・カメラ・オートガイダーという3つ
の部位に分けられます。
オートガイダーは制御機とアプリで構成され、専用機であったりノート
パソコン(PC)であったりします。
専用機はオートガイダーとカメラがセットになっていて、このセットを
まとめてオートガイダーと呼んでいるようです。買ってきて直ぐに使え、
コンパクトに纏まっているというメリットはありますが、逆に融通が効か
ないためアップグレードが難しいとも言えます。
その点、ガイド用カメラやオートガイダーを個別に揃えれば、パーツ毎
に気に入ったものを選択し、部分的にアップグレードすることも容易です。
実際、カメラ用のセンサーやアプリの性能は日々向上しています。最新
性能を導入するのであれば、個別に揃えるしかありません。
カメラの比較例
|
オートガイダーセット |
CMOSカメラ |
||
M-GEN |
NexGuider |
QHY5L-IIM |
ASI290MM |
|
ASI120MM |
||||
センサーサイズ(mm) |
3.65×2.7 |
4.51×2.88 |
4.8×3.6 |
5.6×3.2 |
ピクセルサイズ(μm) |
4.85×4.65 |
6.0×6.0 |
3.75×3.75 |
2.9×2.9 |
もっと高価で高性能なカメラもありますが、専用機のコストと同等以下
で導入できるカメラを選択して比較してみました。
制御機としてノートPCを使うのが一般的ですが、可搬性を考えると更に
コンパクトにしたいとも考えます。出来合いではZWOAirという製品
はスマホやタブレットでの制御が可能です。
しかし、ちょっとデジタル技術に詳しい人であれば、もっと自分で好き
勝手できることに気付くでしょう。今の世の中、小さくて高性能なボード
コンピュータというものがあります。更に、ネット環境さえあれば無料で
入手できるオープンソースのLINUX系OSとアプリがあります。少し
やる気があれば、お好みのオートガイダーを作ることができてしまいます。
ということで、ここから先はオートガイダーをどのように導入したのか
書いていきます。