2018/12/04
星座を探してみよう
星座を探すのは難しい?
星座早見盤を持って、いざ星座を探してみようと星空を見あげてみた
ものの、星座を見付けられなかったという経験をされた方は多いのでは
ないでしょうか。
実際のところ、「星座早見盤通りの星空に遭遇する機会はない!」と
断言してよいと思います。昼間も星は存在することは御存知と思います
が、星は見えません。夜も同様で、星が存在していても必ずしも見える
という訳ではありません。
星座早見盤に示された星の中にも、見える星と見えない星があると思
って見る必要があるのです。逆に、場所や人によっては見えている星が
星座早見盤には載っていないということもあるかもしれません。実際の
見え方は、場所や天候、人によっても違います。
それでも空が晴れていれば、いくつかの星が見えていると思います。
星空を見るには、「実際には見えない星もあるけど、見える星だけを
楽しめばいいんだ!」と割り切る必要があると思います。
星には等級がある
星が見えるか見えないかは、星の明るさに大きく依存します。そして
星の明るさは等級で表されます。明るい星は1等星で、見える限界の星
は6等星とされています。1等星の数が最も少なく、2等星や3等星と
暗くなるほど、数が増えていきます。星がよくみえる空ならば、見える
星の数の総数は数千個と言われています。それが1等星に限れば多くて
も十個程度しかない筈です。
星座を探すコツ
もしも星座を見つけられずに挫折して、星空を楽しむ前に星空を見る
ことに飽きてしまったという方も、コツさえつかめば星空を見ることが
楽しくなるかもしれません。
ここでは星座の探し方を説明したいと思いますが、その概念を普段の
生活シーンを通して掴んでみたいと思います。
皆さんは、知らないレストランに行く場合、どうやって行きますか?
徒歩では行けない個人経営の小さなレストランなんかに行く場合、どの
ようにすれば迷子にならずに目的のレストランに辿り着けるでしょうか?
例えば、電車で行くときに、どの駅で降りて、どっちの方向に行くか
を確認し、大きなビルや看板などを目印にしながらレストランに向かい
ませんか?
星座を形成する星の探し方もレストランへの行き方に似ていると思い
ます。やみくもに星を眺めていても迷子になって、星座を見つけるのは
難しいでしょう。でも、駅や大きなビル、看板なんかがあれば、目的の
星を見つけられる筈です。もちろん、星空に駅や大きなビル、看板等が
ある訳ではないのですが、それに相当する星があるのです。
星座早見盤を使って星空を楽しむ
ここで注目して欲しいのが星座早見盤に書かれている等級です。
星座早見盤によっても表記の違いはありますが、1等星から6等星に
分類されている筈です。0等星と表記されたり、1等星から4等星程度
に分類されているものも多いようです。ここからは、0等星も1等星に
含まれると思って下さい。
実際に星空を見るときは、まず、1等星に注目します。前にも書いた
ように実際の見え方は様々です。しかし1等星であれば、殆どの場合に
見えると言ってよいと思います。逆に、星が沢山見えるけど、どの星が
星座早見盤に示された星か判断が難しい場合でも、1等星であれば数は
限られているので見付け易いのです。
前に、星空には駅に相当する星があると書きましたが、それは1等星
のことなのです。知らない土地に行くときには、駅名を覚えてから行く
と思います。できれば1等星は全て覚えてしまった方がよいでしょう。
星座早見盤にも1等星には名前が記されていると思います。
(1等星以外の星にも名前が記されている場合があります。)
もし時間にゆとりがあれば、夕方少し明るいうちから外に出て徐々に
暗くなる空を見ながら、一番星探しをやってみましょう。一番星は恐ら
く1等星の筈です。
さて、ここまでは一等星を駅に例えてきましたが、東京駅等の大きな
駅もあれば、田舎の小さな無人駅もあります。同じように春や秋の夜空
には大きな駅に相当する1等星があまりありません。
そんなときは2等星もよい目印になります。春ならば春の大曲線(2
個の1等星が含まれます)秋には秋の四辺形を形成する星は田舎の小
さな駅のようなものです。
上手く駅まで着いたら次に看板に相当する星を探します。星座を形成
する星にも明るい星や暗い星があります。星座を形成する星の中でも2
等星や3等星のように比較的に明るい星は看板のように目立つ筈なので
駅との位置関係から探してみます。
看板が見つかれば、目的地に辿り着いたようなものです。もしも空の
条件がよければ、少し暗い星も見えるかもしれません。見つけた星との
位置関係から、暗い星を探していけば星座の形が浮かびあがる筈です。
前にも書いたように、必ずしも全ての星が見える訳ではありません。
とにかく見える星だけを楽しむようにしましょう。