やあ僕は都会に暮らす狸さ
毎日大河を越えて彼女に会いに行くんだ
ほら今日もゴーっと音を立てて濁流がおしよせてくる
でもこの大河には橋が架かっているから平気さ
以前おじいさんから聞いたんだ
昔は川なんかなかったって
最初に小さな川筋が一本できたと思っていたら
次々に何本もの川筋が増えて大河になってしまったって
ああ橋なんか渡らなくても彼女に会いに行けたらいいのに
またゴーっと音を立てて朝日に輝きながら濁流が流れていく