交響曲第41番ハ長調K.551
この曲はモーツァルトが作曲した最後の交響曲です。
モーツァルトの殆どの曲は頭の中で完成していたといわれていますが、この曲には
スケッチがあったことが知られています。特に第4楽章では高度なフーガが用いら
れていることでも有名です。
この曲の第4楽章もソナタ形式で構成されていますが、A:第一主題、B:第二主題
の他に経過部に用いられているCやDもこの曲の主要な旋律の一つです。
提示部では冒頭Aの第一主題から始まり、Dのモチーフを経て本来は経過部のところ
で、第一主題によるフーガが始まります。その後、C及びDをモチーフとした経過部
を経て第二主題としてBの旋律が奏でられます。
主題展開部では第一主題及び第二主題が展開されますが、展開部の後半ではDが主要
な旋律として展開されます。
コーダの二重フーガでは、主調による第二主題で始まり、ほぼ同時に主調による第
一主題(及びC)が奏でられて、二つの主題による二重フーガが展開されます。