交響曲第29番イ長調K.201
この曲は当時14歳だった私が始めて聴いたモーツァルトの曲です。
カール=ベーム指揮、ウィーンフィル交響楽団の演奏によるもので
35番ニ長調ハフナーと一緒にLP盤に収録されていました。ベーム
晩年の指揮による影響が大きく、かなりゆったりとした流れが特徴
的な演奏となっています。
これとは逆に、ブルーノ=ワルター指揮、ニューヨークフィルハー
モニー管弦楽団による演奏はテンポが非常に軽快です。
この曲はモーツァルトが試行錯誤しながら複数の交響曲を作曲した
時期の終わりのころに作られており、後期交響曲とは異なって技巧
に依存しない純粋で若々しい美しさを奏でています。