ここでは、エピソードを交えて曲の紹介をしようと思います。
シューベルトが天使の歌声といった曲
モーツァルト交響曲ト短調K550
600以上あるモーツァルトの曲の中でも特に有名な曲で、誰しも
一度は聴いたことのある曲だと思います。
冒頭のミレレミレレミレレシの部分を聞いたシューベルトは天使の
歌声が聞こえると言っていたそうです。
(尚、ト短調なので、ミとシはフラットです。)
本物の大砲で演奏されることもある
序曲「1812年」
チャイコフスキーが作曲したこの曲には、1812年にロシア軍が
ナポレオン率いるフランス軍に勝利したことを祝う意味が込められ
ています。といっても、作曲年はずっと後なのですが。
始めの部分ではフランス国家が奏でられますが、次第にロシア国家
に駆逐され、最後にティンパニ(大砲)と鐘が高らかに鳴り響きます。
ナポレオンのために作曲した筈が
ベートーベン交響曲第3番変ホ長調
ベートーベンはナポレオンのために一つの交響曲を作曲します。
しかし、この曲が完成した直後、市民の味方だと思っていたナポ
レオンが皇帝に即位してしまったことにベートーベンは落胆し、
この曲が献上されることはありませんでした。今日、この曲は
「英雄」と呼ばれています。
最後の交響曲
作曲家にとって交響曲は特別な曲と言われていますが、その最後
の交響曲には、他の曲にはない特徴をもったものもあります。
有名なのはベートーベンの交響曲第9番で第4楽章に合唱が付い
ています。この他モーツァルト交響曲ハ長調K551ジュピターの
第4楽章にはフーガが用いられていたり、ブラームスの交響曲第
4番の第4楽章ではブラームスの代名詞ともいえる変奏曲が用い
られていたりします。いずれも、これで交響曲の作り納めになる
ことを知っていたかのような作品です。